キングダム第72話  亡国

 

焼け落ちた城。

周りには無数の屍がある。

それを見つめる一人の少年の髪が白く変化していく。

 

オオオオオ

麃公に突進する呉慶。

呉慶の一撃を受け止める麃公。

激しく打ち込む呉慶。

呉慶は強い。この戦で見た敵の誰よりもと信。

だけど本当にすげぇのはその魏将の攻撃を全て自信満々に受け止めてる麃公将軍の方だ。

両将の武力には大きな差がある 。

弾き飛ばされ血を吐く呉慶。

魏軍全軍で麃公を討って、秦軍を皆殺しにすれば一騎打ち自体なかったことにできますと魏兵の一人が申し出る。

その魏兵を即座に真っ二つにする呉慶。

侵略者に対しここまで退くことが出来ぬとは正直自分でも驚いた。

人の感情とはままならぬものだな。

ほおおお、冷徹な男かと思ったが、意外と情念が深いと見える。

敵に侵攻され、家族でも殺されたかと麃公が突っ込む。

弾き返された麃公。

家族だけではない、殺されたのは国そのものだ。

今から30年前、魏の東にあった甲という小国が趙に滅ぼされた。

我はその小国の王族だと呉慶。

名を変え顔に墨を入れ別人となって放浪し魏に流れ着いた。

そして信陵君の加護により名を取り戻し、魏が第二の祖国となった。

だがあの日見た、轟々と燃ゆる城の光景は片時も忘れたことはない 。

その私怨にとらわれ、のこのことワシに挑んできたというわけかと麃公。

国を失うということがどういうことか貴様に理解はできぬわ。

下らん負け犬の感傷だなと麃公。

小国の淘汰は戦国の世の常。

戦場にあって身の上話など何の意味も持たぬ。

兵ならば目の前の敵をどう倒すか。

将ならば敵軍にどうやって勝つか。それ以外に心囚われることはない。

将の責務より私情を優先させた貴様に待つのは敗北の二文字。

来い、呉慶!秦国大将軍の名において引導を渡してやる。

空気が変わった、変えたのは麃公将軍。殺る気だ。

燃ゆる城を見て悟ったことがある。この世にはおよそ人の考えうる正義が全く通じぬ巨大なものがあるということ。

今、我にとってのそれは麃公。当たらば必ずこちらの身が滅ぶ。

だが、それでも我は退かぬ。

両将が激突する。

次の瞬間、呉慶の体が斜めに斬りおとされた。

ここまでワシを苦戦させた知略と最後に武に走ったその激情。なかなか見事な大炎であったぞ呉慶。

 

ついに一騎打ちの決着がつきました。。。

これで秦軍勝利となるのでしょうか。。

キングダム第73話へ続く